少し早いですが、将来を見据えた話




入社後の活躍イメージ

企業人事の立場からすると、採用するかどうかの基準は「入社後に活躍してくれるかどうか」に尽きます。
そう考えると、理系が有利とか学歴がどうとか、ボランティアの経験の有無などは実はあまり関係がありません。
採用面接に臨む採用担当者は、
「知識が豊富 → 勉強熱心 → 入社後も多くのことを吸収してくれそう」
「いろんな経験 → 行動力がある → 入社後もすぐに行動に移してくれそう」
という風に、履歴書や自己PR、適性試験の結果や面接で話される内容を、全て「入社後も…」に脳内変換しているのです。

スピード感を重視する企業では、新卒入社の社員にもスピード感を最低条件として求めるでしょう。
秩序を重んじる企業では、誠実さや規律性を最低条件として求めるはずです。
そうした「入社後にちゃんと組織でやっていけるのか」というのが、新卒採用に置いてまず最初にチェックするポイントになります。



長期的な「伸びしろ」

入社後に活躍してくれるかどうかに加えて、伸びしろがあるかどうかも重要なポイントです。
どんなに優秀で活躍してくれそうな学生でも、ここから先数年間で成長するのは難しいだろうなと感じる学生さんは、やはり採用の土台に乗ってきません。
具体的に言うと、素直さ、謙虚さ、貪欲さ、成長意欲、といったものです。
実は、ここを見極められるかどうかが企業人事としての腕の見せ所だったりします。
それだけ、採用試験や面接等の限られた接触の中で伸びしろを見出すのは、難しいことなのです。

プラスαの「違い」

少し欲を出す企業人事は、それらの最低条件に加えて「組織に何を持ち込んでくれるか」という点でも学生を見ています。
「最近組織が硬直化している → 元気でフレッシュな風を持ち込んでほしい」
「組織を拡大化していきたい → 斬新な発想と行動力を持ち込んでほしい」
といった感じです。
新卒の学生に知識や経験を問うケースは少ないですが、語学力やプログラミング力、統計分析等の分野は昨今手が出るほど欲しい能力となっていますので、そうした分野ではありうるかもしれません。

これらはあくまでも、前述の最低条件をクリアした上での視点です。
最低条件の段階でグッと来ない学生は、いくらこのプラスαを持っていても「難しいな」という判断になってしまいます。

「別枠」という採用

ごくたまに、企業人事は「別枠」採用を検討する場合があります。
それは、最低条件はクリアできていないけれども、思い切って採用するだけの何か魅力がある学生に出会った時です。
例えば、
「対人能力は高くなさそうだが、スバ抜けた洞察力と専門知識がある」
「ビジネスマナーはなっていないが、常識に囚われない特異な発想ができる」
といた場合です。
こうした「別枠」採用は、企業にとってある意味「賭け」です。
採用したもの全く活躍しなかったり、逆に組織に混乱と手間をもたらすかもしれないというリスクを負って、「大化け」する可能性に駆けるのです。
これは、ある程度事業業績に余裕があったり、組織体制が安定化している大手企業に多くみられる傾向です。